血の滴る音が確かにしたよ

血液の滴る音が確かにしたよ
いつまでも変わらないものだ
相変わらず貴方は泣いている
いかんせん変わらないものだ
問わずにはいられないこの世
灰猫のように君は泣いていた
逸脱した世界には抗えないよ
呵呵と嘲笑った人は勝てない
泣いて喚いてそれでも変わる
涙腺をほじくると鬼に化けた
燃え盛る世界を眺めて死んだ
望みを叶えるためなら殺すよ
乖離した世界は誰も救えない

けいあいとはいかなるものか


きっと誰も僕を見てくれない
未来なんて存在しない犯罪者
凱旋した英雄はきっと慟哭す
逸脱した世界には人がいない
泣き虫なあの子をいじめた男
いささか貴方は不自由ですね
鳥居の中に閉じ込められた神
墓地にいた死神は笑っていた
首切り殺人の犯人はお前だよ
八十八夜に出会った子供と君
希薄なこの世界でなにを頼る
永遠の生命は決して渡さない
流浪の民が囁いたおまじない

きみがいないとぼくはきえる


さようならの月は綺麗だよね
痛覚のいない人間が非情だと
理解不能な科学者が知ること
薬はきっと毒にもなるだろう
野末の死骸にはわからないよ
起爆剤を世界にばらまこうよ
激戦の果てには烏の屍が集う
興味のある人間は僕の玩具だ
弔いのための高僧は弔われた
影も光もない世界は消えたよ
鳴いた鳥はすぐさま食われた
死んでそれでなにが変わった

さつりくのきげきとかなしみ